キャッツ ツモリチサト（Cat’s Tsumori Chisato）猫と女性性

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いつかは記事にしようと思っていた、キャッツ ツモリチサト！

ツモリチサトと言えば、日本独特の「カワイイ」を体現しているデザイナーの一人です。

すんばらしく凝ったプリントのスカートやワンピースなどが印象的。
（その実、シルエットはゆったりの物が多く、しかもスカートはウエストゴム物ワンサイズ展開ばかりという、太った方やおばさんにも優しい親切設計！（まぁ工賃落として値段安く設定できるメリットもあるんでしょうけれど…））

そしてなんといってもネコモチーフ。
ネコモチーフ財布とかは、サブカル系女子というか、もてない系女子というか、とにかくそういう層を超えて女子全般に大人気のようです。

ツモリ＝ネコのイメージって結構強いんじゃないかと思います。


で、年商１００億以上と言われるA-net系。
しかしこの日本の留まる所を知らない不況の波に、A-net系の各ブランドがディフュージョンラインを出しまくっていました。

スナオクワハラのピンクライン、メルシーボークーのjevous enprie!（ジュヴザンプリ！←読みにくっ！） 、ネネットは「にゃー」というネコモチーフラインを出してます。

そんな中、今年始めに、ついにツモリチサトからもディフュージョンラインが発表されました。
その名も「キャッツ ツモリチサト」！ 店頭には「飼い主募集中！」のコピーがでかでかと！

もうどこからツッコんでよいのやら…。という美味しいネタ状態ですよ。
大体キャッツラインて、にゃーとかぶりまくりじゃないッスか！？
同じA-net系列内で食い合ってどうすんだ？と。
新宿マルイ内にあった「にゃー」ラインの出店コーナーは、いきなりキャッツラインに変わっておりました。

そしてネコモチーフをプリントしただけの、安易なキャラクターラインなんて…。
それがパリコレブランドに出るデザイナーのやることかーッ！
（おっと、赤いハートマークをモチーフにしたデザイナーズブランドの悪口はそこまでだ…笑）

「飼い主募集中！」という身も蓋もないコピーもすごい…。
（せめて「捕まえたぞキャッツーッ！」にして欲しかったと思ったが、まぁどうでもよかった…）

しかしまぁなりふりかまっている場合じゃない、タコの足食いだろうが生き残っていかなきゃならないのが今のアパレルの現状なのでしょう。
そんな中で、売れ筋のネコモチーフを堂々と持ってきたってのは、やっぱり数字を計算する上では重要なのかもしれません。


という長い前フリでしたが。

なぜネコモチーフはそんなにウケるのか…。

一説によると猫は女性性の象徴なんだとか。

男性はネコに理想の女性像を見る。
（そう考えると、統計上では犬好きの方が多いのに、ネット上では猫好きばかりが取りざたされるのも納得というか）

一方、女性はネコに自分自身を重ね合わせて感情移入する。
つまり女性が猫好きなのは自己愛、自分カワイイって感情を表しているんじゃないかと思うんですよね。

ネコモチーフが女性にウケる理由を考えてみると、 その中に狭量な社会と、女性性との葛藤。
そして逃げ場所のない女性たちの心のよりどころがあるような気がします。

だからこそずっとネコモチーフは売れ続けるのかもしれません…。