2006年 4月 の投稿一覧

洋服は使い捨てられるのか?

自分は食にそれほどこだわりのない方ですが、箸(ハシ)にはすごくこだわりがあることに気がつきました。

長くて四角のこげ茶の木製箸じゃないとどうもしっくりこないのです。たまに旅館なんかで丸い短い箸出されると、妙に居心地が悪い気分になったりして。

ところがそんなこだわりある自分でも、昼間に会社で弁当食べるときには当然のように割りばし使ってるわけですよ。割りばしは消費社会を象徴するように、使い捨てが定着しているものなんですね。誰もそれに疑問を抱かないくらい、当たり前のものなんです。

そしてファッション業界にも今や使い捨て感覚は入ってきている気がします。

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ファッションにおけるリアリティとは?

小説や映画など、全てのクリエイションにとって、リアリティとは必要不可欠な要素です。

ホラー小説で超有名なベストセラー作家のディーン・R・クーンツは、その著書「ベストセラーの書き方」でこう述べています。「小説に最も大切なのはリアリティである」と。

彼は自著で現代日本の京都を舞台にしたとき、そこに走るタクシーのペイントラインの色まで調べるために、わざわざ日本に取材にくるほどリアリティを重視していました。ちょっと異常なくらいですね(笑)

「ジョジョの奇妙な冒険第4部」に登場する漫画家の岸部露伴は、同じく「作品を面白くするのはリアリティだ」と断言していました。

この台詞の元になっているのは、多分アントン・チェーホフの戯曲「かもめ」でしょうか。そこに登場する売れっ子戯曲家が、リアリティを作品に生かさなければならないというプレッシャーに追われていることを独白するシーンがあります。この台詞はチェーホフ自らの心情を語っていると言われています。

作品を作る人間が、そこまでリアリティにこだわる理由は、リアリティが作品を面白くし迫力といろどりを与えることを知っているからです。例え絵空事を描いたファンタジーだとしても、いやむしろ絵空事だからこそ、リアリティが生きてくる。逆に言えばリアリティの欠落した作品ほどつまらないものはないのです。

しかしそのリアリティは、小説等だけに含まれるものではなく、全てのデザインにも同じことがいえると思います。それはファッションも例外ではない。ファッションにおいてもリアリティは重要だと思うのですね。

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個人向けスタイリストビジネスについて

最近ネット上で、パーソナルスタイリング(個人向けスタイリング)、コーディネートサービスと呼ばれるビジネスが流行っているようです。

早い話が、プロのスタイリストがあなたをコーディネートしてくれるというもの。

基本はどれも同じで、本人の要望と予算に応じてコーディネートを提供、レッスンしてくれるというもの。
手持ちのワードローブも活用してくれる上に、中には丁寧にお洒落のカウンセリングまで行い、ショッピングに同行してくれたりと、至れり尽くせりの内容です。

テレビ等メディアに出る人々は当たり前としても、最近は政治家などまでが専属スタイリストを雇うという時代。
お洒落に自信がない人にとって、自分にも専属スタイリストがついてくれるというのは、確かに魅力的です。

洋服選びには何かと失敗もつきものだし、そういったことを考えると、お洒落の近道として効率の良いお洒落ができるのかもしれません…。

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雑誌LEON(レオン)の不思議、OCEANS(オーシャンズ)の矛盾

最近30~40代の中年層をターゲットにした、ファッション総合誌が熱い…。

LEON(レオン)、UOMO(ウォモ)、BRIO(ブリオ)、古くはメンズEXなどがあり、更にここにきて新雑誌OCEANS(オーシャンズ)が創刊。各社しのぎを削る争いが繰り広げらています。

書店のメンズファッション誌コーナーでは、メンズノンノやポパイと並んで平積みされていることも多く、人気の高さが伺えます。

これらの雑誌の共通的特徴は相当な「高級品」の紹介です。

一流ブランドのファッションアイテムの紹介にはじまり、高級腕時計、ベンツを代表とする高額な外車の記事、そしてお洒落なディナーのできるレストランやホテルといった上流階級的ライフスタイルの紹介ばかりが続きます…。

しかしここでとてつもない疑問がわいてくるわけです。「いったいこんな高級志向の雑誌の内容を、本当に中年世代が実践しているのだろうか…?」と。

世の30~40代といえば、子育てにお金がかかり、住宅の購入やらでローンに追われるばかりか、丁度両親が病気や亡くなったりして金銭的ゆとりのない時期のはず。

ただでさえ中間管理職として仕事に忙殺され、その上家庭での居場所もかくや…というのが一般的な中年お父さんのイメージではないでしょうか?

実際の中年男性と雑誌の中で語られる中年男性像とは、あまりにかけ離れていると思わずにはいられません…。

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ジュンヤワタナベを斬る!

コムデギャルソンの川久保玲に見出され、今や世界に認められるデザイナー、渡辺淳弥。今日はそんなジュンヤにメスを入れてみたいと思います(笑)

ジュンヤはレディースでは素晴らしいコレクションを発表していますし、もちろん非常に才能あるデザイナーだと思います。

でも恐れずにいうならば、私はジュンヤが好きではありません。

川久保玲をはじめ多くのデザイナー達が、レディースとメンズ服の違いについてのインタビューをうけ、こう回答しています。 「メンズには制約があり難しいが、その分挑戦のしがいがある」と。

ところがただ一人、「メンズとレディースについて違いは感じない。気分の問題だけ」と答えたデザイナーがいました。
それが渡辺淳弥です。彼はジュンヤワタナベ・コムデギャルソン・マンの発足時のインタビューにそんな問題ある回答をしています。

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