雑誌LEON(レオン)の不思議、OCEANS(オーシャンズ)の矛盾


最近30~40代の中年層をターゲットにした、ファッション総合誌が熱い…。

LEON(レオン)、UOMO(ウォモ)、BRIO(ブリオ)、古くはメンズEXなどがあり、更にここにきて新雑誌OCEANS(オーシャンズ)が創刊。各社しのぎを削る争いが繰り広げらています。

書店のメンズファッション誌コーナーでは、メンズノンノやポパイと並んで平積みされていることも多く、人気の高さが伺えます。

これらの雑誌の共通的特徴は相当な「高級品」の紹介です。

一流ブランドのファッションアイテムの紹介にはじまり、高級腕時計、ベンツを代表とする高額な外車の記事、そしてお洒落なディナーのできるレストランやホテルといった上流階級的ライフスタイルの紹介ばかりが続きます…。

しかしここでとてつもない疑問がわいてくるわけです。「いったいこんな高級志向の雑誌の内容を、本当に中年世代が実践しているのだろうか…?」と。

世の30~40代といえば、子育てにお金がかかり、住宅の購入やらでローンに追われるばかりか、丁度両親が病気や亡くなったりして金銭的ゆとりのない時期のはず。

ただでさえ中間管理職として仕事に忙殺され、その上家庭での居場所もかくや…というのが一般的な中年お父さんのイメージではないでしょうか?

実際の中年男性と雑誌の中で語られる中年男性像とは、あまりにかけ離れていると思わずにはいられません…。


自分はシステムエンジニアという職業柄、一流企業のユーザーさんとも接する機会が多いのですが、そんな一流企業の社員でさえ、雑誌にでてくるような高価なスーツを着ている人は皆無です…。

にもかかわらずこれらの高級志向雑誌が人気を博しているという状況が不思議でなりません。はたしてこういった雑誌は誰が購入しているのか? 一部の高額所得層だけが購入しているとは到底思えず、むしろ普通の中年男性が妄想を膨らまして読んでいるんでしょうか。だとしたらちょっと悲しすぎる…(泣)

それともこのご時世だから、独身貴族がターゲットなんでしょうか?

中でも「ちょいワルおやじ」などで一躍有名となったレオンには、疑問符がいっぱいです。

はなから正統派スタイルを無視して、はずしテクと称してシャツのボタンを大胆にあける着こなしやらを紹介。どう考えてもイタリア人にしか似合わないようなスタイルを提案しています。

しかし実際にレオンにでてくるような着こなしのオッサンを、街中で見かけることはまずありません。いや、一度だけバーニーズニューヨーク新宿店でそのものずばりのスタイルの暑苦しいオッサンを発見してしまい、ゴスロリ少女を見かけたくらいの衝撃を受けてしまいましたが(笑) 結局レオンの記事というのはネタとして読むべきなんでしょうか…(笑)

そんな中、雑誌レオンの編集部から移籍したメンバーが、新雑誌オーシャンズを創刊しました。

「よき父親像」をコンセプトに、家族自体のライフスタイルまでをも提案。行き過ぎたお洒落に釘を刺し、基本のスタイリングを紹介したり、単なる高級品のカタログ化を否定したりと、今までの同系統雑誌との差別化をはかっています。特にレオンのスタイリングを否定したりと、中々に挑戦的だったのですが…。

ところが創刊号が終わってみれば、元の木阿弥。他の雑誌と同じように、高級品の紹介雑誌に成り下がっているじゃないですか。

新しいスタイリングの提案はしてみても、雑誌自体は新しいスタイルを提案できていないわけですよ。他の雑誌との差別化は単なる宣伝文句で、ふたを開けてみたら同一購読層の食い合いをしているにすぎない印象です。(いや、確かにファミリー向けといわれれば違うけれど、逆に購読層を狭めている気が…)

お金にゆとりがあるとは思えない中年男性層をターゲットにしたファッション雑誌よりも、小中学生の女の子向けファッション誌や、金が余っているシニア向け雑誌の方が、購買層を取得できる気がしないでもないんですけどね…(笑)

自分も30歳を越え、これからどのようなお洒落なオッサンを目指して行くべきなのか…。その答えは中年向けファッション雑誌には求められないようです。

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コメント

  1. doragon より:

    レオンを作っているのは六本木ヒルズ族のある一部の金持が趣味で作っているとのことです。たとえばある有名デザイナーの孫であるとか駐車場に高級外車が複数とめてあるような
    人たちのお遊び雑誌です。当然レオンをそのまま地でいける人達ですが 苦笑
     
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