表参道のディオール店にて、2007年春夏オートクチュールコレクションの展示会がやっているということで見てきました。
正式名称は
Christian Dior Haute Couture
japonism by John Galliano
~ガリアーノが魅せるニッポン~
メゾン60周年記念展覧会
とメチャクチャ長い!
ジャポニズムと書かれているように、日本の伝統や文化に影響を受けた作品群。
まるで折り紙のような和テイストのドレスや、着物から影響を受けたドレスなどが飾られていました。
しかしそこはジョンガリアーノ、単なる日本風の服ではなく、エレガントで斬新なスタイルとアイディアで、独自のシルエットを構築していました。
実際に飾られているオートクチュールの作品は20体程度なのですが、それでも圧巻の一言に尽きます。
12月26日まで、無料で見られるので、ぜひチェックしてみてください。
ココからはコレクションを見てちょっと思ったことを。
確かにジョンガリアーノは和服、着物のテイストをうまく引き出し、自分流の作品として仕上げていました。
しかしコレはどのデザイナーにも言えることですが、着物本来の複雑で伝統的な着こなしを理解して再構築しているデザインは、皆無といっていい。
つまりあくまで着物「風」のデザインでしかない、まがい物の日本「風」作品なんですよね。
着物というのはスーツの歴史より全然古い。そしてスーツ以上に着こなしのルール(礼儀)が複雑なものでもあるわけです。
つまりモードに対するクラシックと同じことなんですね。
そしてそれをきちんとデザインしなおすことができるデザイナーが現状ではいない、といっていい。
海外がジャポニズムといってまがい物の着物風デザインをできるのは、本当の意味での着物の複雑さを理解していないからなのかもしれません。
表層的なものだけをマネしているとまでは言いませんが、やはり知らないからこそできることなんじゃないかと思うのです。