デザインとは何か?


デザインには相反する6つの要素があるといいます。

(大昔に学校で習った記憶なので、あんまり当てになりませんが…(苦笑))

装飾性/機能性 独創性/統一性 個別性/社会性

これら6つの相反する要素を高次元でバランスよく統一することが、デザインにとって必要なことなのだそうです。

デザインというと、とかく装飾性、独創性、個性ばかりが取りざたされがちですが、実際はそれと相反する物の方を取り入れることの方が難しいといえるのではないでしょうか?


幾ら装飾過多といえ、機能的でなければ意味がない。ファッションに限れば、着て歩けない服はデザインとはいえないでしょう。それはもうアートの世界の話です。

そしてたとえ革新的で独創的だとしても、そこに統一感がなければちぐはぐになってしまいます。独創的な服を組み合わせてもお洒落に見えないのと同じように。
そして個性的だとしても、一般社会で暮らす以上、社会性を考慮したデザインでなければならないのです。

社会性というと難しく感じますが、例えば単純に礼儀作法や一般常識もその一つといっていいでしょう。
葬式に花柄スーツで出席するようなアホがいないのは、社会性によって冠婚葬祭のデザインが束縛されているからといえます。
ごくごく当たり前のように、社会性によって束縛されるデザインは非常に多いのです。

じゃぁデザインとはなんなのか? 実はデザインで重要なことは「欲望を売る」行為に他ならないそうです。

アートなら、自分の感性から満ち溢れた物を自己満足で表現すればよいでしょう。でもデザインは自己満足では許されない。
そこにはデザインを構成する要素を加味し、きちんとした顧客のニーズを見据える必要があるのです。そういう意味ではデザインは非常に客観的な視点で作られなければならないものなのでしょう。

売れるデザインが一番いいものだと言うつもりはありません。
ただデザインとは売れることを意識した物作りをしないといけないことは、確かなのですね。

ファッションの世界で言えば、とかくアーティスティック(芸術的)なものばかりが取りざたされがちですが、本当に大切なのは芸術的でありながらも、きちんとデザインの考慮がなされていることではないでしょうか。

服飾デザインには確かにアートの要素が強いけれど、あくまでもデザインだと考えています。だから当然求められる条件や制約もあるだろうし、その中であらゆる可能性を最大限のレベルで融合できることが重要なのだと思います。

常に理想と現実のギャップの中で、答えの出ない回答を永遠に行う行為。でも逆にだからこそその苦悩の中でも、素敵な回答は無限に出てくるんだと思うんですね。

だからこそデザインには無限の可能性があると信じています。

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