スーツの袖裏地はなぜ縦縞なのか?


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スーツの袖裏地はなぜ縦のストライプなのか?

なんでスーツの袖裏にはストライプの裏地が多く使われるのか、実はそこにもきちんとした理由があるのですね。

大体そもそも裏地って何のためにあるのか?それ自体が結構あやふやなんですよね。
いわく「防寒性のため」「着るときのすべりをよくするため」等々…。

もちろんそういった機能も重要ですが、もし防寒性や着やすさのためだけならば、どうして盛夏用スーツでも袖裏地をつけるのか、パンツとJKで裏地の種類を変えるのか?その回答には答えられません…。

実は裏地のあまり知られていない役割の一つとして、表地の保護を行う目的があるそうです。


今でこそスーツ生地は安価になったとはいえ、昔の表地生地は大変高額でした。だから昔の人は裏地が先にほころびてくると、裏地のみを張り替えて修理し、更にスーツを愛用したそうです。昔の人は一着のスーツにたいして、非常に愛情をかけていたんでしょうね。

そのため裏地は、表地の保護に適した形のものが取り付けられるようになりました。JK側の裏地はしなやかなものを選び、パンツの腰周り等にはかなりしっかりした裏地がつけられています。

袖の裏地がストライプなのも、その一環なのだそうです。

実は袖の裏地は脱ぎ着のために最も磨耗しやすい部位であり、そのため通常より強い裏地を必要としました。ただ磨耗の方向は常に袖の出し入れだけなので、縦糸だけ強い裏地を使えばよかったんですね。

そんなわけで袖裏地には縦糸の強い裏地が使われるようになり、間違いをなくすためかストライプ柄が多く使用されるようになったようです。

(ただ、その説って身内のテーラーからしか聞いたことないんですよね…(笑)) まぁどこまで本当かわからないですが、説得力のある説だと思います。

裏地一つとっても、テイラード技術には長年愛着してもらう様々な英知がこもっていると思います。できるならその英知が多くの人にも理解されることを望みます。そしてスーツに愛着を持って着られるような大人になりたいですね。

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