洋服は使い捨てられるのか?


自分は食にそれほどこだわりのない方ですが、箸(ハシ)にはすごくこだわりがあることに気がつきました。

長くて四角のこげ茶の木製箸じゃないとどうもしっくりこないのです。たまに旅館なんかで丸い短い箸出されると、妙に居心地が悪い気分になったりして。

ところがそんなこだわりある自分でも、昼間に会社で弁当食べるときには当然のように割りばし使ってるわけですよ。割りばしは消費社会を象徴するように、使い捨てが定着しているものなんですね。誰もそれに疑問を抱かないくらい、当たり前のものなんです。

そしてファッション業界にも今や使い捨て感覚は入ってきている気がします。


その一つに服の低価格化を浸透させた、ユニクロなどの存在があると思います。

ユニクロのニットなどは、クリーニングに出さずにワンシーズンで消費して捨ててしまうという人も少なくないようです。そして下着類に関しても、数回はいてちょっとでもくたびれてきたら、すぐに新品を買ってはきかえる人もいるそうです…。

そういえばハリウッドの有名俳優の中には、パンツを一日で使い捨てるとか、一日に何度もはきかえる人もいるとか。さすがにそこまで行くと、潔癖症すぎると思わなくもないですが(笑)

服の更なる低価格化と使い捨て感覚が増長すれば、一週間の着回しまで使い捨てにすることが可能なんじゃないのか?そんな考えさえ浮かんでしまいます。今やぼろいとはいえ300円でワイシャツが売っているところもありますし。

例えばサラリーマンが着る服として、シャツ、下着のTシャツとパンツ、靴下、この4セットを一週間分5パックとして、5千円を切る値段が実現できれば、使い捨てを行おうと思う人もかなり出てくるのではないでしょうか? 洗濯するのがめんどくさいという人も少なくないはずです。

そんなはずはないと否定する人もいるでしょう。しかし割りばしがこれだけ普及し、布おむつが紙おむつに取って代わられている現代日本…。生活習慣が変われば当然服に対する価値観も変わってしまうのではないでしょうか?服好きからすると悲しい話ですけれど。

本当に良いものを長く愛用するよりも、お手軽な物を使い捨てる方が便利だとしたら、そこにはなんの楽しみもないように思うのです。
しかしこれは見方の問題だけで、実は洋服ははすでに使い捨てられている…のかもしれません。

流行に流され、流行が終わると同時に捨てられてしまう洋服達…。これはファッションが流行に使い捨てられているってことじゃないのでしょうか。

本当に良いものを長く愛用するよりも、流行にあわせて使い捨てる方がお洒落だとしたら、そこにはいったい何が残るというのでしょうか?

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