女性ファッション雑誌を読んでいると、何でこんなにも洋服は高いのだろうかと思ってしまいます。
一流ブランドとまで行かなくても、雑誌に載ってるツモリチサトやズッカあたりの服を見ると、シャツで2万円以上なんて当たり前…。
この手のデザイナーズブランドのイメージは、多分主に20代の女性向けなのに、実際20代の女性が買うにはちょっと高すぎるのではないか…と思ってしまいます。
親元で暮らせる人はまだ恵まれているでしょうけれど、でも東京で一人暮らしをする女性にとっては、東京は夢見る都なんかではありえない…。東京にくれば、お洒落で希望に溢れていると思っていたのに…、実際にはギラギラした街は切ない現実を映す砂の城…。
男はまだ何とかなる。髪だってボサボサでも整髪料で何とかなる、服装だってそこまでこだわらなくたって何とか生きていけるし、社会人ならスーツ2~3着持ってれば充分着まわせるし。
でも女性はそうは行かない。
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カラー ~色彩の持つイメージについて~
今日はカラー、色が持つイメージについて書いてみました。
■1:赤といえば?
一番好きなアクセントカラーですね。ワンポイントで使うと非常にカッコイイと思うんですよね。
赤い色が一部に使われた小物は結構持ってます。ベルトや帽子、靴、ポケットチーフなんかも。
赤い花柄シャツとかたまらなく好きです。あとジャケットの裏地はボルドーが好きですね。
赤い挿し色を2箇所くらい使ってコーディネートするのが、好きな組み合わせです。
赤が好きな人はアクティブで活力的ですが、マイナス要素として感情的、攻撃的な面もあるそうな(苦笑)
■2:青といえば?
実は青い服はあまり持ってません。嫌いでも好きでもない色ですね。
組み合わせとしては白と青のコーディネートなど素敵だとは思うのですが…。
青が好きな人は知的で冷静沈着、根気強く自制心が高く誠実…とイイとこづくめじゃないですか。
マイナス面としては積極性に欠け、負けず嫌いでガンコなのだとか。後はオタク気質が強い色だそうで…(笑)
一般的には、子供の頃は赤が好きだけど、大人になるにつれて青が好きになるのだそうです。
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デザイナーズブランドの必要性とは?
デザイナーズブランドやモード服を着たからといって、必ずしもお洒落になれるわけではないと思うんですね。
逆に非常に着こなしの難しい服とかもあって、とても一般人には着られないような物だってあります。
じゃぁ何故そんな服が必要なんでしょうか?
ファッションは車と似ているところがあると思うんですよ。
乗り心地や運転性能を重視する人、ステイタスとしてベンツなどを買う人、かわいさやマニアックなパーツ等からミニにはまる人、ただ早く走るために毎回ランエボをバージョンアップする人、ぴかぴかに磨いて飾っておくだけの人、馬力重視でカマロとか乗る人、夢を求めて過去のスーパーカーを選ぶ人、利便性や安さなどゆえに軽自動車に乗る人…。
ただ乗るだけなら、ホントはそんなに種類が必要なわけじゃないんです。でも色んな嗜好に合わせて、色々な車があり、それぞれの人たちの欲求を満たしてくれる。実はファッションも同じような物だと思うのです。
その中で、モード、デザイナーズブランドの服というのは、車で言えば、ただ早く走ることを突き詰めた物だと思うんです。普通の人にとっては無意味でも、走りを求める人にとっては欠かせないものなんです。
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ファッションとディスコミュニケーション!?
学生の頃聞いた話なんでうろ覚えなんですが、昔ローマのある暴君が、「人間はどうやって言葉を覚えるのか?」と疑問を持ち、実験を行ったそうです。
まだ赤子たちをひとところに集めて、食事や世話はするけれど、一切言葉を教えないで育てるという…とんでもない実験です。結果は恐ろしいものでした。
言葉を話せない子供達はお互い交流する手段がなく、段々と衰弱してついには全員が亡くなってしまったのだそうです…。
かように人間はコミュニケーションなくしては生きられない生物なのでしょう。
去年は多くの人との出会いがあり、また人の優しさに助けられた一年間でした。自分の気力や努力ではどうにもならない病気を患うというのは、とても不安定で孤独を感じることもありました。しかし病気になってみて始めて気付かされる人の優しさ…。
実際には、この世から孤独の中で生きること、争いや自殺もなくならないのかもしれません。
でも人間は独りで生きているのではなく、袖振り合うも多生の縁とばかりに、実は色んな人たちに支えられているのだということを感じました。もし多くの人たちとのコミュニケーションがなければ、去年一年間はもっと暗い年になっていたかもしれません…(苦笑)
(まぁブログがあらされたり、挑発的なコメントいただいたりしたこともありますが…まぁそこはご愛嬌ってヤツで…笑)
コミュニケーションとは人間にとって必要不可欠な行為なんだと思います。
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情熱大陸/green 大出由紀子~ファッションデザイナーという職業の限界
今回は前回「情熱大陸/green 大出由紀子~ファッションデザイナーという職業の疑問」の続きです。
さて、大出さんは何故ファッションデザイナーではなく、「洋服屋」を名乗るのでしょうか?
ファッションデザイナーとは映画で言えばプロデューサー的立場でしょうか。だからパターンが引けないからダメとか、デザイン画さえ書いてないとか、…必ずしもそういう技術的なことだけでは判断できない。結果的に素晴らしいデザインを作り上げられるなら、どんな体制だろうがかまわないと言えます。
常に流行を意識して、新しいものを生み出していくクリエイティブな職業…というのが、大方のファッションデザイナーのイメージでしょうか。
もちろんデザイナーズブランドとテーラーとは違うものです。が、同じようにファッションデザイナーと洋服屋も違うものです。違う物ですから、わざわざデザイナーが職人を名乗る必要はないわけです。(大出さんは明らかに職人的な意味合いで、「洋服屋」という言葉を使っていると思うので)
ところが大出さんはデザイナーではなく、わざわざ「洋服屋」と名乗っている…。
それは自信や自負心からくるものだけでなく、実は「挑戦」的な意味合いも多分に含まれているのではないか…というのが、今回のブログを書くきっかけでもありました。
洋服屋を名乗る以上、背負わなければいけない物があるはずです。そうでなければ、デザイナーに対しても、本当の洋服屋に対しても、失礼な態度となってしまうでしょう…。
「命懸けで洋服屋やってます」と言っておいて、テーラーとは比べないでくれ…というのも変な話ではないでしょうか?逆に彼女は比較されることを自ら望んでいるようにさえ思えるのですね…。
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情熱大陸/green 大出由紀子~ファッションデザイナーという職業の疑問
今日はファッションデザイナーという職業がなんなのか、について考えてみたいと思います(笑)
TV情熱大陸で、新進気鋭の若手デザイナー、greenの大出由紀子さんが出演。
http://www.mbs.jp/jounetsu/2006/10_15.shtml
その番組を見ていた人達は、自らをデザイナーではなく洋服屋と呼ぶ大出さんのこだわりに、共感し賞賛したに違いないと思うのです。徹底的に素材や縫製にこだわって作るその姿は、とても真摯でまっすぐです。greenの人気の高さにも納得がいくでしょう。
でも自分は彼女の言葉に、脳髄の奥でチリチリとした違和感を覚えずにはいられませんでした。というのもファッションデザイナーという職業の考え方が、実際の洋服屋とあまりにギャップがあるように思えてならなかったからです。
彼女はこういっています。
「一回着てダメになっちゃうようなものは絶対作らない。作りたくないって、いっつも思ってます」
一回着てダメになるような服を作っているデザイナーも確かにいますが(笑)、そんな底辺のデザイナーと比較して一体何が言いたかったのでしょうか?
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驚愕のオーダースーツ伝説
今日は素人が考え出した、信じられないオーダースーツについて語ってみようと思います。
プロのデザイナーがスーツにアイディアをつぎ込んだ作品は数知れません。
特にヨウジヤマモトなどは、スーツのポケットをがま口にしたり、ボタンホールをファスナーにしたり、ハトメをつけたり、破れた紙を縫い付けたり、ボタンをクリアガラスにしてみたり、とにかくクラシックにも通用するようなあらゆるアイディアをつぎ込んで素晴らしい作品を生み出してきました。
ところがスーツのオーダー業界では、そんなデザイナーズブランドを凌駕するような、素人考えの奇想天外なスーツが作られることもあったそうです。
http://www.vightex.com/index.html
上記のスーツオーダーサイトのお客さんのコーナーをみると、皆さん苦心惨憺色々考えてるなぁと思います。ただここで紹介される以上に変わった注文も多いのだそうで。
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絵描きはなぜ服を勉強しないのか?~ヌードデッサンの不思議~
今でこそSEなんて職業やってますが、実は美術系学校に通ってました。(真逆やんっ!)
当然ヌードデッサンもしました…。イヤ、人が思うより忍耐力が必要で苦しい作業ですよ、ホントに(笑)
美大なんかじゃ顕著ですが、絵を描く皆さんはデッサン(特にヌード)をそれこそしゃにむに描きまくります。中には骨格や筋肉のつき方まで研究する人も少なくないです。
しかしいつも疑問に思うんですが、なぜそれほどヌードデッサンには執着するくせに、服については勉強しないのか?
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クリーニング攻防記
洋服好きなら誰もが知ってるコムデギャルソン。川久保玲が作る前衛的なデザインは、一般人には受け入れがたくとも、熱狂的なファンを生み出すほどのパワーがあります。かくいう自分は信者ではないけれど、ここの控えめなデザイン物が好きなので結構…というか相当持っていたりします…。
しかしそんな優れたデザインの洋服も、困るのがクリーニング…。
縮絨加工(熱や薬品で生地を縮ませた物)や裏地にびっしりフリルが入ったJK、裏表逆のシャツとか。2重につながったJKやパンツにいたってはクリーニングの値段さえわからない(笑)
どのクリーニング屋さんもその辺は結構わかっていて、ギャルソンの洋服を持っていくだけで…必要以上に気を使ってくださいます(笑) 多分今まで相当苦労されたんじゃないかと…。「いい服をもってますね」とかけてくれる声も、ひときわ緊張感に満ちています(というといいすぎか?)
その上自分もダメ押しの一言、「値段は倍でもいいんで、丁寧にお願いしますっ!」(笑)
いつもクリーニング屋さんには迷惑とプレッシャーをかけてます…(笑)
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さまよえる装苑賞
7月号の装苑は、第80回の装苑賞の発表でした。
http://www.bunka.ac.jp/soen/
装苑賞といえば現役の有名デザイナーを多数排出している、由緒正しいファッション賞の一つです。
しかし最近の装苑賞の発表を見るたびに、自分はどうも落胆してしまうことが多いのです。
特に今回は選考が荒れたようで、審査員たちのコメントも微妙な物が多い(笑) というか本音は応募作のレベルの低さに辟易している感じが伝わってくるんですよね…。
山本耀司なんか「今回は審査が大変困った。自分はもう古いのかな。今回は(なにがよいのか)よくわからなかった…」と暗にダメだししているわけですよ。
今回装苑賞を受賞したのは、バッグが洋服に変身するというちょっと変わったコンセプトの作品。バッグから人が現れる姿はまるでエスパー伊藤です(笑)
バッグが洋服になるというアイディア自体は目新しい物ではないと思うのですが、とにかくバッグに隠れていた人が現れて、洋服になるというコンセプトは面白い。ただそのアイディアがきちんと昇華されていたか…というと、どうも未消化だったように思えてならないのです…。
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