02 ブランド考察

渡辺淳弥のやりたかったこと…ギャルソンオムのパッカリング加工について


自分はかつて渡辺淳弥(の特にメンズデザイン)を批判する記事を書いています。
ジュンヤワタナベを斬る!

今日は掌を返して、渡辺淳弥が本当にやりたかったこととは何だったのかを書いてみたいと思います。
(これは当時自分のブログを呼んだ方から頂いたメールを元に、再度調べたり確認した結果の内容です)

ジュンヤ就任後のギャルソンオムの代名詞的存在になったパッカリング(引きつり)加工。
これは何十年も前の古きよきアメリカ時代のワークウエアに使われていた手法が元になっています。

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アンリアレイジとミントデザインズ 2012年春夏合同ショーレポート


アンリアレイジとミントデザインズの2012年春夏の合同ショーを観に行ってきました。
というわけでレポートを書いてみたいと思います。

まずアンリアレイジ。
http://www.fashionsnap.com/collection/anrealage/2012ss/

ピアノ伴奏付きで始まったショーは、いつも通りのコンセプチュアルらしくあるべきコンセプチュアルファッション。
女性の体のシルエット自体を変えて新しいフォルムを作り出し、そこに服を当てはめるという。
フォルムを見せやすくするために、前半は白一色で統一、後半はそこにベーシックな柄(ストライプ、水玉、チェック、千鳥格子)を展開していました。

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キャッツ ツモリチサト(Cat’s Tsumori Chisato)猫と女性性


いつかは記事にしようと思っていた、キャッツ ツモリチサト!

ツモリチサトと言えば、日本独特の「カワイイ」を体現しているデザイナーの一人です。

すんばらしく凝ったプリントのスカートやワンピースなどが印象的。
(その実、シルエットはゆったりの物が多く、しかもスカートはウエストゴム物ワンサイズ展開ばかりという、太った方やおばさんにも優しい親切設計!(まぁ工賃落として値段安く設定できるメリットもあるんでしょうけれど…))

そしてなんといってもネコモチーフ。
ネコモチーフ財布とかは、サブカル系女子というか、もてない系女子というか、とにかくそういう層を超えて女子全般に大人気のようです。

ツモリ=ネコのイメージって結構強いんじゃないかと思います。

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広告の恐怖~アドバタイジングデザイン


デザインの中でも花形の広告業界、その広告デザインは、アドバタイジングデザインと呼ばれています。

今日はその広告の恐怖を書いてみたいと思います。

よく言うじゃないですか、ヴィトンのバッグとか持ってる女性は、ブランドに踊らされてるって。
でもそれ、じゃぁその発言する人はメディアに踊らされてないのでしょうか?

あなたは毎日シャンプーしていますか?
多分多くの人が、特に女性は毎日シャンプーするでしょう。
まぁ普通は最低でも二日に一回くらいは風呂入るでしょう。

逆に風呂もシャワーも毎日入らないっていう人は、不潔扱いされる。
でもこれって現代日本特有の潔癖症過ぎる習慣ということのようです。
海外では(先進国はどうだかしらんが)、そこまで清潔にしてる国の方が珍しい。

わずか数十年前は毎日じゃないし、風呂には入っても髪は毎日洗わなかったそうです。
それが瞬く間に潔癖症過ぎる価値観が正当化された。
これって、実は広告の力なんですね。

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Sise(シセ)~若手デザイナーズブランドの描く少年性


去年のことになりますが、まだ無名に近い若手ブランド、Siseの展示会を見に行ってきました。

Sise(シセ)、少年性をコンセプトにモードとストリートを融合させている若手デザイナーズブランドです。
http://sise.jp/

去年の展示会は少年性をテーマにしたブランドらしく、廃校になった学校の教室を使って行われていました。
ちょっと面白い取り組みです。

展示会にはデザイナーとプレスの方がいたのですが、両方ともがデザインコンセプトを体現したような、長身細身の中性的な男性達でした。

実際服を見た感じは、イメージ論になってしまいますが繊細さ、透明感、ユニセックスという物がよく表現されていたと思います。

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2008年秋冬を振り返って~今期はポールスミスのタータンチェックスーツを買っただけ…


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2008年秋冬を振り返ってみると、意外と新作を買ってなかったです。

大物はポールスミスのタータンチェックの3ピーススーツのみ。
コレクションから評判が高く、ポパイやメンノン、装苑の付録の装苑男子など雑誌などでもかなり取り上げられてました。
そのせいか雑誌に載るころには各店舗とも何十着という入荷分が全て予約完売だったようです。

自分はベストどころかハットまで同素材で買ったけど、さすがに濃すぎるので三つ揃えでは着ないなと思ってます(苦笑)

「今期はブリトラが流行る」なんて雑誌では煽ってましたが、実際ブリトラが来てたのか?と言われると、なんか微妙な気がします。
アメトラよろしく結局最近の若者は雑誌の煽りに流されなくなっているように思うんですよね。まぁ本当に勝手な印象でしか言ってないですけど…。(というかそもそもブリトラって流行りすたりというより定番なんじゃね?という疑問が…)

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次にH&Mとコラボするデザイナーズブランドを予想してみる!


天下のコムデギャルソンとのコラボで、大成功をおさめたであろうH&Mですが、
ギャルソンファン的には複雑な気持ちでしたね…。

そしてつい最近も来年のコラボデザイナーがMatthew Williamson(マシュー・ウィリアムソン)に決まったようです。
マルニやプッチに関わってきたというデザイナーだけあって期待は高まりますが、たださすがにギャルソンほどのインパクトは生み出せないのではないかと思っています。

さて今回は、そんなH&Mと次にコラボしたら、すごいことになりそうなデザイナーを勝手に予想してみたいと思います。

H&Mの今までの流れからして、やっぱりビッグネームに頼りそうですからね。(この際次回とロベルトなんちゃらは忘れちゃいましょう…苦笑)

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Limi Feu(リミフゥ)のデザイナー山本里美さんがブログを始めた!


http://ameblo.jp/unlimited1974/

山本里美さんがブログを始めたーッ!ちょっとビックリしたど。
っていうか本人の写真でてますけど、かなりカッコいい美人じゃね?

ヨウジファンからは、耀司さん自身がかなり女好きの人だって話を聞いているので(苦笑)、当然面食いなんでしょうけれど、だから娘の里美さんが美人なのもある意味当然…ということでしょうか。

しかしデザイナーでブログやってる人も確かにいますけど、まさか里美さんがやるとは思わなかったです。色々な意味で新鮮です。
わりとデザインとかショップのことについて書いてあったりして、デザイナーさんのブログにしては、読者の直で知りたい話が書かれているような気がします。

と、ただこれだけのニュースでした(苦笑)

(と、それだけではあまりにもアレなので、とりあえずもう少しブログらしいこと書いとこう) 続きを読む

皆川明とミナペルホネンとサリースコット


ミナ ペルホネン?[通常版]
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女性向けのブランドであるサリースコットを見て、

「なんだ~!?このミナペルホネンのパクリは~ッ!
ツモリチサトをパクッてるフランシュリッペよりも節操ねぇぞッ!
なめてんのか、このヌケサクが~ッツ!!」

と思ってる人も多いかもしれませんが、

実はサリースコットも皆川さんがデザインしてるそうなんですよ。
(正確にはクリエイティブディレクターみたいな感じらしいですけど)

な~んだ、それを先に言ってくださいよ。
思いっきりコキおろすところだったじゃないですか…(苦笑)

というわけで、最近オープンしたサリースコット表参道店に相方と一緒に行ってみました。

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コムデギャルソンの本質ってなんだよ!?


このブログは基本的に毒舌で批判的にいこうと思っているのと、やはりファッションについて語っていきたいと思っているワケですね。
ということで、今日はコムデギャルソン信者の話題ですよ~!

mixiのコムデギャルソンコミュを見ていたら、「最近のギャルソン嫌い 昔のギャルソンが好き♪」なるトピックが出来ていたわけですよ。
まぁなるほどなぁと思っていたら、途中、

「最近の若いヤツはギャルソンの本質がわかってない」

とか言い出してる人がいたんですよ。なんだ、それ?と。
まず、じゃぁお前はギャルソンの本質わかってんのか?と。みんなにわかるように説明してくださいよ。と思うわけですよ。

というか、昔の人も最近の人も、超ロングセラーの「詭弁論理学」くらい読まないんですかねぇ。
その中では、「「絶対的」「本当の」「本質的」なんて言葉は、詭弁みたいなもの」とハッキリ言われてるわけなんですけどね~。
同著はこうも言ってますよ。

「『本質的な』という言葉は『オレが言いたい』と同じ意味ではないかと私は疑っている。<中略>なにが『本質的』なのか、『本当』とはなんなのか、なるべく具体的な言葉におきかえさせることである」と。

と言うぐらいですね、本質なんて言葉は詭弁のようなものとして日常茶飯事に使われているわけですよね。
そしてこういう言葉を振りかざす人は、議論で追い込まれると「結局個人の見解の違い」とか「経験したことのない人にはわからないもの」とか、これまた究極の詭弁で逃げるわけですよ。こういうのはもう中二レベルのヘリクツですわ。
そんなヘリクツぶちかましておいて、議論に勝った気でいる、いいこと言った気でいるというね、もうそれだったらはじめから議論するなよと言いたいですよ。

おまけに例のトピックではこんな言葉まで出始めてるし。

「批判するやつは、じゃぁ自分で作ってみろよ!」って。

それって全く議論になってない、めちゃ強弁ですよ。そんな矛盾にも気がつかないのかなぁ。

それとなんでギャルソンだけ特別視してんのかと。アンタの意見は他のブランドにも当てはまるわけで、川久保玲だけの話じゃないでしょ。それをギャルソンだけを神格化して語るのは変じゃないかと。

というか、結局は「好き」ってだけの感情を、無理矢理ヘリクツこねて大仰に語ってるだけの人が多い気がしますね。まぁまさしく「オレのいいたいことと違うじゃねぇか!」的な。慇懃無礼なバキバキの上から目線も素晴らしいですよ!

全体的に偏ったギャルソン信者は、まさしく信者特有の盲目さと、思想的にも知識的にも狭量なんですよね。その信者っぷりが客観視できないところに、信者たるゆえんがあるのかもしれませんね~。